普段使ってない筋肉を使った筋肉トレーニングを行うと、高い確率で筋肉痛が発生します。筋肉痛の多くは筋トレをした直後ではなく、その日の夜や翌日、遅ければ翌々日などに襲ってきます。日常生活に支障をきたすほど痛くなってしまう場合もあるので、筋トレで筋肉痛を起こしてしまうのは避けたいところですよね。この記事では、近年、トレーニング愛好家の中で普及しているHMBサプリメントが筋肉痛に効くのかということを検証したいと思います。

筋肉痛とは

筋肉痛は、筋肉を使った激しい運動をした際に起こる筋肉の痛みです。
多くの方が経験したことがあると思いますが、一般的には運動終了後の翌日や2日後など、時間をおいて発生するとされています。
時間差があるためか、「遅発性筋痛」が正式名称です。

特に、日常生活で使わない筋肉や普段トレーニングをしてない筋肉を使い過ぎた場合によく起こります。
そして実は、筋肉痛のメカニズムというのは明確に現代の医学でも解明されていません。

一昔前までは、筋肉に溜まる疲労物質である、乳酸が蓄積し、その影響で筋肉痛が起こると考えられていましたが、近年乳酸と筋肉痛の関係に矛盾点があると指摘され、現在では運動でダメージを受けた筋肉を補修しようとする働きがこの痛みを引き起こしているといわれています。

筋肉には痛みを感じる痛覚が存在しません。
ではなぜ痛みを感じるのかというと、ダメージを受けた筋肉が炎症を起こし、その炎症は時間をかけて広がり、筋膜に届きます。
筋膜には痛覚があるので、筋膜まで炎症が届くのに時間がかり、筋肉痛は少し時間差を置いて現れるのだと考えられています。

普段からよく使っている筋肉は、毛細血管がしっかりと張り巡らされています。
しかしその一方で、普段使用しない筋肉には毛細血管の発達がみられません。
そのため、突然激しくその筋肉を働かせてしまうと、ダメージを受けた筋肉を修復するための栄養分が血液を通して集まりにくくなり、ダメージの回復に時間がかかってしまうので炎症が起こり、筋肉痛になると考えられています。

逆に、普段よく使っている筋肉であれば、毛細血管を通じてダメージを修復する成分が早急に届くので、筋肉痛が起こりにくいのです。
また、一般的には「年齢が上になればなるほど筋肉痛が発症するまでの時間差は長くなる」と言われます。
しかし、ある実験では同じ運動をした後の筋肉痛の発症は、年齢によって差が無かったともされていますので、明確な根拠はありません。

HMBサプリとは

HMBという成分は、ロイシンという必須アミノ酸から体内で作り出される成分です。
日本では2010年から販売が許可されるようになりました。
もともとロイシンの働きだと考えられていた.筋肉の分解を抑制する効果は、現在では、このHMBの作用によるものだと考えられています。

ただし、このHMBを体内で作り出すためにはロイシンを大量に摂取しなければなりません。
なぜなら、ロイシン20gを摂取したとしても、体内で生成されるHMBの量はたったの1gなのです。
つまり5%しかHMBに変換されないのです。
そのため、ロイシンを摂取するよりも、HMBサプリで直接HMBを摂取した方が、筋肉のダメージ抑制には効果があるということです。

HMBサプリは筋肉痛に効果があるか

上記で説明したように、筋肉痛のメカニズムについては、現段階で「これが正解」と言える明確なメカニズムが解明されていません。

そのため、HMBを摂取することにより、筋肉痛が起こらなくなると言う保証はありません。
しかし、現段階の仮説で考えると、筋肉の分解を予防するHMBを摂取することによって、筋トレ後の筋肉のダメージ量を減らし、炎症を防ぎ、筋肉痛を和らげる可能性が高いと考えられます。

HMBサプリは、特に筋トレを始めたばかりの方に効果の高い成分であることからも、筋肉痛を防ぐという作用を、補助的な作用として考え、普段使わない筋肉をトレーニングする際にはぜひ摂取しておくと良いでしょう。
また、医学的根拠はありませんが、筋トレ愛好家の体験談などではHMBサプリを摂取することにより筋肉痛が軽くなったという報告もいくつか見られます。

まとめ

HMBサプリを摂取することによって、筋肉痛を防ぐことができる可能性はあります。
しかし、そこに医学的根拠はないため、100%筋肉痛を防げるとは言い切れません。
ただし、HMBサプリの効果や、現段階の筋トレが起こる仕組みの仮説を比較すると、筋肉痛を軽減する可能性の高い成分であるということは言えそうです。