筋トレ愛好家の中で話題のHMBサプリ。インターネット上でも「筋肥大に効果がある」「トレーニングの効果を高める」「筋肉痛を抑制する」などと、様々な効果が書かれていますが、その多くは、はっきりとしたエビデンス(根拠)まで紹介しているわけではありません。HMBが本当に筋肉にとって良い働きをするのか、エビデンスがあるのか、ということをこの記事では検証していきます。

最近話題のHMBって何?

HMBは、必須アミノ酸のひとつ、ロイシンから代謝される物質で、筋肉の分解を抑制したり、新たに筋肉を作るように促したりする働きを持ちます。
要するに、筋肉作りの司令塔のような役割をすると考えられています。

一昔前は、これらはロイシンによる作用だと考えていましたが、近年の研究では、この働きがHMBによるものであることが分かり、2010年からHMBのサプリメントが日本でも販売されるようになりました。

しかし、このHMBの高い筋トレサポート機能は、本当に確かなものなのでしょうか。
そこをはっきりさせるために、HMBに関してのエビデンスの調査を行いました。

筋肉を大きくし、分解を阻害するという実験結果

アメリカの「ニュートリションジャーナル」誌に、HMBに関する実験の結果が掲載されています。
実験内容は単純で、被験者を2グループに分け、それぞれ4週間ずつ筋トレをしてもらうというものです。
そして片方のグループにだけ、HMBを摂取してもらいました。

すると、4週間後に明らかな違いが現れました。
HMBを摂取したグループは、摂取しなかったグループに比べて、平均すると1.3倍の筋肉量の増加が見られ、さらに体脂肪は1.1キロ減少したそうです。
この実験からは、HMBの筋肉増大効果と、脂肪の燃焼効果が分かります。

さらに、アイオワ州立大学が行った同様の実験では、3週間の実験の後、HMBを摂取した方のグループの方が明確に筋肉量が向上し、筋肉中のたんぱく質の分解を示す値が減少したそうです。
つまり、この実験からは、HMBが筋肉の損傷を軽減させる働きがあるということが分かるのです。

筋トレに慣れている人向けの実験結果

もうひとつ、興味深い実験結果があります。
「ストレングス・コンディショニング研究ジャーナル」に掲載された実験では、普段からトレーニングに慣れている2つのグループに9週間にわたって筋トレをしてもらい、片方のグループにはHMBを、もう片方のグループにはプラセボ(偽薬)を摂取してもらったそうです。

すると9週間後、プラセボと比較して、HMBを摂取したグループは、下肢の強度が9.1パーセント向上し、筋肉量の向上にもわずかながらの効果が見られたそうです。

特に注目したいのは、筋肉量の向上がわずかだったという点です。
「ニュートリションジャーナル」誌の実験結果では1.3倍もの筋肉の増加がみられたのに、今回は「わずか」という結果です。

つまり、トレーニング初心者の方に高い効果が見られ、トレーニングに慣れている人は、効果が見えにくいということが分かります。

筋トレに慣れている人は、効果が目に見えるまで2カ月程度の期間が必要という報告もあります。

HMBには確かなエビデンスがある!

HMBの筋トレに関する効果は、様々な実験の結果から、確かにあるということが分かりました。

様々なサイトで書かれている通り、HMBの効果と言うのは、噂話や都市伝説のようなものではなく、科学的に証明されているのです。
特に、筋トレ初心者の方には高い効果があるようなので、おすすめできます。

ただ、注意点としては、HMBはあくまでも筋トレの効果をサポートする成分であるという事です。
HMBだけを摂取しても、筋トレをしなければもちろん筋肉はつきません。
また、筋トレをしてHMBを摂取しても、たんぱく質を摂取しなければ筋肉は増えません。
基本的な筋トレや栄養補給をしっかりと行った上で、HMBは効果が発揮されるのです。

まとめ

このように、HMBには、確実に筋トレの効果をアップさせる「筋肉の分解を止める」「筋肉の超回復を促す」という2種類の効果があることが、様々な実験から証明されています。
ただし、「飲むだけで筋肉が増える」という魔法のようなものではないので、筋肉をつけるためには、苦しい筋トレを行い、さらたんぱく質も摂取しなければなりませんので、注意しましょう。